せどり

オークションが流行っている。
これには複合的な要因があるはずである。
まず私が立てた仮説は以下の通り。

1,要らないものを捨てるより売って換金した方が良いと考える人が増えた
2,出品者が自身の不要物を売ることで他者に貢献したいと考えるようになった
3,単なる副業代わり


ざっとこんなところか。
1について考えよう。
確かに生活していれば要らないものが出てくる。どうせ捨てるなら売って金にした方が合理的だ。

2について。
これは少ないのでは。

3について。
ずばり今のオークションブームの根幹はこれであるはずだ。
とりあえず何か仕入れてきて付加価値が生まれたタイミングで高値で売る。
投機に近いものがあるかもしれない。
物価の上昇が生活を圧迫するなか、生活防衛の一環として転売に手を出す人は少なくないだろう。

しかし転売される商品の中にはコンサートのチケットが含まれるようで、ここまでくると不健全である。
そもそもコンサートのチケットは転売禁止のはずだ。
また、転売目的でチケットを大量に購入する者がいることで純粋にコンサートに行きたいファンがチケットを手に入れにくくなる現象も起きている。

今一度、チケット転売者は自身の良心に問いかけてほしい。
と同時に、庶民がオークション転売という副業(あるいは失業者の仕事?)をしなくても良いような経済情勢が望まれる。

一億総活躍社会とはいうが、所謂「テンバイヤー」が自然消滅して居なくなってこそ本当の意味で実現したと言えるだろう。
国民の自助努力だけではどうにもならないことや機会の質の差などをフォローするのも政府の役割であり、そのことについては「大きな政府」「小さな政府」という対立軸は無意味である。